薬剤師が聞いた迷信
過去のお話ですが
忘れられないエピソードがありますので記録したいと思います。
あるおじいちゃんに薬を渡していたところ
おじいちゃんが突然ポケットを探ったり、カバンを、さぐったりと焦りだし始めました。
「診察券が…ない!」
診察券がなくなったのは、おじいちゃんにとって大問題だったようで。
「探しとくれ〜〜!」
と軽くパニック状態。
投薬どころではなくなったのでスタッフ一同おじいちゃんのカバンやポケットをチェックしたり、病院までの道に落としてないか確認しに行ったりとてんやわんや。
その時、待合にいらっしゃった女性の患者さんが、すっと寄ってきて
「はさみか、なにか、刃物はありますか?」
「え?」
なに怖い。
「なんでもいいから、はさみでいいから、刃物をおじいさんに握らせてあげて。探し物が出てくるかもしれないから。」
なんのこと?!
と思いながらもその女性はしきりに私の胸ポケットのはさみをおじいちゃんに持たせようとします。
どうやら
探し物は刃物を持って探し回ると見つかる
という迷信…というか験担ぎ…というか、があるようで。
パニック状態のおじいちゃんにはさみを持たせるのは少々安全性上躊躇われましたが
おじいちゃんのそばにはさみをスッと置いたのです。
すると
「…あった…」
普通に財布の中に。
普段迷信、占い、都市伝説、風水等々は信じない私ですが
なくし物ははさみを持って探す
これはこの実績より信じております。
よければご利用を。
くれぐれも怪我にはご注意を。